子供の教育資金や老後資金も全部含めて、どれくらい貯金すればいいんだろう?
国は「年金だけじゃ2000万円たりない」と言ってるし、将来のお金が不安。
子供は大学を出させてあげたいけど、でも夫婦の老後がきつくなるのは嫌だなぁ…。
老後も世間的にみて普通の暮らしをしたいし、お金の不安をなくして自分らしく楽しくいきたいなぁ。
こういった疑問や不安に応える記事です。
本記事の内容は下記のとおり。
- 貯金額の目安は年収の3割【未来も予測して貯金しよう】
- 「年収の3割も貯められないよ!」という人の3つの対処法
当相談センターにも、よく「どれくらい貯金すればいいか、目安を教えてください」と相談があります。
貯金は漠然とするものでもなく、目標なくやるものでもありません。
きちんと「いつまでに、いくら必要なのか?」をわかってやらないと、将来お金に困ります。
この記事では、将来も含めてお金に困らない貯金の目安を解説します。
結論、年収の3割を貯金してください。
なぜ3割なのかは、記事内で解説します。
ちなみに、この記事の内容は優秀なFPに監修してもらった内容なので、信ぴょう性があると思います。
あなたのお金の不安を消すきっかけになればうれしいです。
それでは、さっそく見ていきましょう(^^)
貯金額の目安は年収の3割【未来も予測して貯金しよう】
結論、年収の3割は貯金しましょう。
理由は、下記の4つです。
- 年金だけでは老後の生活にお金が足りないから
- 年金の受給額が減るから
- 物価が上がるから
- 老後資金以外にも貯金しなければいけないから
なぜ、年収の3割を貯めなければいけないのか解説します。
注意)他の記事では「みんながいくら貯めてるか」を解説していますが、大切なのは「みんながいくら貯めてるか」ではなく、「いくら貯める必要があるのか」ですよね。
2019年に政府が「年金だけでは2000万円たりない」と発表
2019年に政府が「年金だけでは、老後に2000万円たりない」と発表して話題になりましたね。
つまり、国が「年金制度は成り立たない」と発表したようなものです。
老後資金として、最低でも2000万円は自助努力で貯めないといけません。
でも、実際は2000万円より多く貯めなければいけないと予測されます。
理由は後述します。
怖いのは、年金の受給額が減ること【人口減少の恐怖】
今後の年金受給額は確実に減ります。
人口が減少しているからです。
年金の仕組みは、自分の年金口座にお金を貯めるものではなく、若者が払う年金保険料をもらう仕組みなので、人口減少=年金減少です。
今後の日本人の人口の予測と、2020年の人口からどれくらい減るかを見てみましょう。
年度 | 人口 | 2020年と比較した減少率 |
2020年 | 1億2410万人 | |
2030年 | 1億1661万人 | 6%減 |
2040年 | 1億727万人 | 14%減 |
2050年 | 9707万人 | 22%減 |
2060年 | 8673万人 | 30%減 |
出典:内閣府「将来推計人口でみる50年後の日本」
つまり、2060年の年金受給金額は、現在より約30%減る可能性があります。
現在の1人あたりの年金の平均受給金額は、下記のとおり。
- 国民年金:約55,000円/月
- 厚生年金:約147,000円/月
ちなみに、夫婦2人だと、
- 夫:222,000円/月
- 妻:158,000円/月
つまり、夫婦合計の年金受給金額は約38万円/月となります。
参考:厚生労働省「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
しかし、2060年には人口減少により年金が30%減る可能性があるので、38万円から30%減って約266,000円/月くらいと想定されます。
さらに怖いのは物価の上昇【30年で約2倍】
物価の上昇も計算に入れると、けっこう怖いことになります。
物価は30年で2倍になると言われています。
たしかに、30年前と今とでは、物価が明らかに違いますよね。
30年前 | 今 | |
たばこ1箱 | 200円 | 430円 |
郵便はがき | 30円 | 62円 |
喫茶店のコーヒー | 280円 | 450円 |
年金にも「マクロ経済スライド」という仕組みがあり、物価に合わせて年金受給額が変動する仕組みになっていますが、年金は30年前の2倍になっていません。
厚生労働省の「平成26年財政検証結果レポート」によると、1988年と2018年の老齢基礎年金の受給金額は下記のとおり。
- 1988年:627,200円/年
- 2018年:779,300円/年
30年の上昇率はわずか24%です。
参考:厚生労働省「平成26年財政検証結果レポート」
つまり、年金は物価上昇についていけないのです。
しかも、1988年~2018年は人口が上昇傾向にあったのにも関わらず、わずか24%しか上昇していません。
今後は超高齢化社会になり、現役世代が減るので年金資金が今より減ります。
年金を納めないのも当たり前になっているので、年金が物価に合わせて上昇するのは難しいでしょう。
物価上昇によって、老後の生活資金計画が崩れる危険性があります。
老後資金は8000万円の貯金が必要
上記を踏まえて、老後に必要な貯金額を計算してみました。
計算方式は、こんな感じ。
30年後に物価が2倍になったとして、老後の月の生活費60万円(現在の貨幣価値30万円を2倍)で計算。
30年後の年金受給額が今の30%減→夫婦2人266,000円/月と試算。
すると、老後に必要な貯金額は、
生活費60万円-年金266,000円=月の不足額334,000円
334,000円×12ヶ月×20年(65~85歳)=約8000万円
が老後足りないことになります。
8000万円の不足は、なかなかきついですよね(^^;
「ほんとにそんなに足りないの?」と思うかもしれませんが、あなたは30年前に今のような時代になると思ってましたか?
- 終身雇用の崩壊
- スマホの進化
- Youtuberが年収1億円稼ぐ
など、30年前は想像もしなかったことが起きています。
だから、あなたの老後に想定外のことが起きても不思議はないですよね。
8000万円の不足は、きちんと対策しておかないと危険です。
老後資金以外に3000万円の貯金も必要
貯金しなければいけないのは、老後資金だけではありません。
一般的には、下記のような貯金が必要。
車の購入資金 | 約600万円(150万円×4台で計算) |
結婚資金 | 約200万円 |
マイホーム購入の頭金 | 約300万円 |
子供の教育資金 | 子供1人あたり1500万円 |
その他(車検代、旅行資金など) | 400万円 |
合計 | 3000万円 |
生活費と老後の貯金以外で、3000万円も貯めなければいけません。
【結論】年収の3割を貯めましょう
上記の、
- 老後に必要な貯金額:約8000万円
- それ以外に必要な貯金額:約3000万円
を合わせると、合計で約1億1000万円の貯金が必要です。
「1億1000万円も貯められないよ!」と思うかもしれませんが、夫婦で年収の3割を貯めていけば、貯められる金額です。
例えば、こんな感じ。
夫の年収推移 | 平均年収 | 貯金額 | 10年の貯金額 |
20代 | 平均年収400万円 | 年間120万円 | 1200万円 |
30代 | 平均年収500万円 | 年間150万円 | 1500万円 |
40代 | 平均年収600万円 | 年間180万円 | 1800万円 |
50代 | 平均年収700万円 | 年間210万円 | 2100万円 |
合計 | 6600万円 |
妻の年収推移 | 平均年収 | 貯金額 | 10年の貯金額 |
20代 | 平均年収300万円 | 年間90万円 | 900万円 |
30代 | 平均年収100万円 | 年間30万円 | 300万円 |
40代 | 平均年収300万円 | 年間90万円 | 900万円 |
50代 | 平均年収400万円 | 年間120万円 | 1200万円 |
合計 | 3300万円 |
夫婦合計で9900万円を貯金できます。
仮に9900万円貯められたとしても、1億1000万円には1100万円くらい足りません。
ですが、物価が上がるということは給料も上がるので、+1100万円くらいであれば貯められる可能性もあるでしょう。
結論、年収の3割は貯金しておいた方が良いです。
ただし、貯金ゼロで30代や40代を迎えている人は、もっと急ピッチで貯金しなければいけません。
「やばい!ぜんぜん貯金が足りない!」という人は、下記を読んでみてください。
「年収の3割も貯められないよ!」という人の3つの対処法
すでに支出が増えてしまって「年収の3割も貯められない!」という人がやるべきことは、下記の3つ。
- 収入を増やす
- 支出を減らす
- 資産運用
1つずつ対処法を解説します。
①収入を上げる3つの方法
収入を上げる方法は、下記の3つしかありません。
- 転職する
- 副業する
- 起業する
ただ、すでに結婚して子供もいると①転職と③起業はけっこう勇気がいりますよね。
うっかり変な会社に転職してしまって転職回数が増えると、年収はむしろ減ります。
起業は怖いですよね(^^;
稼ぐどころか、路頭に迷うリスクもあります。
一番現実的なのは②副業です。
今は副業がしやすい時代になっています。
理由は、在宅ワークの副業案件が増えているから。
在宅ワークで収入を増やす方法は、貯金のコツは収入-貯金=支出【老後2000万円貯める方法も解説】にまとめているので、読んでみてください(^^)
②支出を減らす【固定費をカットして楽に節約】
貯金できる額をてっとり早く増やすには、支出を減らすのが一番です。
すぐに成果がでるから。
ただし、あんまりおすすめしないのは、
- 食費を減らす
- 遊びにいかない
などの我慢系の節約。
ダイエットと一緒で、ずっと我慢することはできません。
固定費を減らせば、ストレスなく節約できるので簡単です。
固定費を減らす節約方法も、貯金のコツは収入-貯金=支出【老後2000万円貯める方法も解説】にまとめているので、読んでみてください(^^)
③資産運用【ただしリスクの高い投資はNG】
貯めたお金は資産運用しましょう。
資産運用で1割増やせれば、あなたの貯金するお金は年収の2割でよくなるからです。
お金に働いてもらって、貯金額を減らせば生活にゆとりがでます。
やっぱり、今も楽しみたいですもんね(^^)
ただし、資産運用で素人が手を出してはいけないのは、下記の投資方法。
- 株式投資
- FX
- 投資信託
- 不動産投資
いずれもリスクが高いです。
※きちんと勉強すれば良い投資方法ですが、勉強がめんどくさいですよね(^^;
リスクを下げて、手堅くじっくりお金を増やすには債券運用が一番です。
毎月少額からでも、年間金利3%くらいの債券運用で積み立てを始めましょう。
銀行に預けてても、増えないですからね。
手堅くお金を増やす資産運用(債券運用)の方法も、貯金のコツは収入-貯金=支出【老後2000万円貯める方法も解説】にまとめているので、読んでみてください(^^)
まとめ【結論:年収の3割を貯金】
この記事をまとめます。
- 貯金額の目安は年収の3割【未来も予想して3割を貯金しましょう】
- 年収の3割の貯金が無理なら、収入を増やして、支出を減らして、資産運用
お金の不安をなくして自分らしく楽しくいきたいなぁ。
というあなたの参考になればうれしいです(^^)
この記事に書いてあることを実行すれば、将来のお金の不安がなくなります。
できるところからやってみましょう。
また、
くわしく相談したい。
という人は、当相談センターにご相談いただいて大丈夫です。
これまでご相談いただいた方で、多くの方が貯金できるようになっています。
当相談センターは基本的にメール相談となっていますので、「とりあえずちょっと質問したい」などでも気軽に相談できます。
また、当相談センターでは金融商品の販売などは一切おこなっていません。
純粋な相談だけができます。
相談は無料なので、気軽にお問い合わせください(^^)
また、必要があれば優秀なFPをご紹介しますので、具体的なライフプランニングや貯金計画、資産運用の相談も無料でできます。
あなたのお金の不安を消し去る参考になればうれしいです(^^)