築年数が経ってきたことで、家賃を下げなければいけない。
そうなると、当然ビルのコスト削減をしなきゃいけない。
長年、何の疑問もなく払ってきた火災保険だけど、これ、高くないかな?
良い機会だから火災保険を見直して、もっと安い保険があれば乗り換えたいな。
こういった要望や疑問に答える記事です。
本記事の内容は下記のとおり。
- ビルの火災保険の見直しで保険料を下げる【保険代理店を活用】
- 火災保険の保険金のもらい方【保険会社はお金を出し渋ります】
火災保険って頻繁に見直すものじゃないので、何気なく毎年払ってしまいますよね。
でも現在、損害保険会社同士の価格競争が激化しているため、火災保険を見直すことで保険料が下がるケースも増えています。
また、本来は保険金をもらえるのに、知らずに保険金を申請してないビルオーナーも多いですね。
なので、火災保険の保険料を下げる方法や、もらえる保険金をもらう方法などを解説します。
あなたのビル運営の参考になればうれしいです(^^)
ビルの火災保険の見直しで保険料を下げる【保険代理店を活用】
冒頭でもお伝えしたとおり、損害保険会社の価格競争が激化しています。
よって、火災保険の見直しをすることで、保険料が下がることがあります。
ビルの火災保険は高額なので、コストダウンのためにも他の保険会社と比較してみましょう。
多くの損害保険会社の取り扱いのある保険代理店に相談
火災保険の比較をするなら、多くの損害保険の取り扱いのある保険代理店に相談しましょう。
各保険会社の設計書を同時に見せてくれるので、比較しやすいからです。
また、大きいビルの火災保険は割引を受けられることもあるので、必ず保険代理店に相談して、保険会社同士に競争させて保険料を下げましょう。
複数の保険会社を扱える保険代理店に相談した方が、保険料が下がりやすいです。
東京海上・国民共済・都道府県民共済・JA共済は保険金がおりにくい
ちなみに、保険金をくれないので有名なのは、下記の保険会社です。
- 東京海上
- 国民共済
- 都道府県民共済
- JA共済
東京海上は、とにかく保険金を出し渋ります。
損害保険会社の中で、もっとも社員の給料が高いのが東京海上なのもうなづけますね。
国民共済・都道府県民共済・JA共済は、シンプルに「安かろう悪かろう」の保険だから。
保険料が安い代わりに、補償範囲はすごく小さいです。
いざというとき使えないので、上記の保険会社の火災保険は加入しないようにしましょう。
また、現在上記の保険会社で契約している人は、保険会社を変えましょう。
法人があるなら法人契約にする【経費になるから】
もし法人があるなら、火災保険も法人契約にしましょう。
保険料を経費にできて、法人税の節税になるからです。
個人で保険料をかけてしまうと、税引後のお金から保険料を払うことになるので損です。
ビルの評価は時価ではなく新価を選ぶ
ビルの火災保険の評価方法には、
- 時価
- 新価
がありますが、必ず新価を選びましょう。
新価とは新築の価額のことで、補償額が大きくなるからです。
例えば、火災でビルが全焼したら新築を建て直すわけですから、新価でないと意味がありません。
評価方法は新価を選んでください。
地震保険は別加入
日本は地震大国なので、地震保険にも加入しておきましょう。
ビルの場合は、火災保険とは別に地震保険に入らなければいけないケースが多いです。
ビルが補償額が大きいので、火災保険の特約でつけられない保険会社も多いからです。
本来地震保険は、住居用の建物につけられる保険。
ビルは大きいので、別で加入が必要というわけです。
地震保険は補償範囲を選べます。
補償範囲 | 補償割合 |
全損 | 100% |
大半損 | 60% |
小半損 | 30% |
一部損 | 5% |
当然、大損は保険料が高く、一部損は保険料が安いです。
ちなみに、地震が元となった火災は火災保険が対象外です。
きちんと地震保険にも加入しておきましょう。
火災保険の保険金のもらい方【保険会社はお金を出し渋ります】
一応お伝えしておきますが、火災保険は「火事の保険」ではありません。
火事でもお金は出ますが、火事以外のビルの損傷でもお金が出ます。
一般的に火災保険の補償の対象は、下記のとおり。
- 火災
- 落雷
- 破裂
- 爆発
- 風災
- ひょう災
- 雪災
- 水災
- 飛来物
- 落下
- 衝突
- 暴動
- 水漏れ
- 盗難
- 電気事故
- 施設賠償
保険金をもらえる条件は、
- 偶然
- 突発
- 自然災害
のどれかで、ビルが損傷した場合です。
くれぐれも火災だけじゃないので、すでにビルに損壊箇所があれば保険金を請求をしましょう。
ビルの修理費は、自分で出すものではありませんよ。
火災保険から保険金がおりる事例
火災保険からお金がおりる事例を紹介しておきます。
あなたのビルで、該当するところはありませんか?
- 強風でアンテナが曲がった
- 飛び石で窓ガラスにヒビが入った
- 大雪で、外階段が損傷した
- 大粒のひょうが降ってきて、自転車置き場の屋根に穴が空いた
- ビルに車が突っ込んできた
- 大雨で浸水した
- 切れた電線がビルに当たって、傷がついた
などなど。
上記で保険金がおりるかどうかを決定するのは保険会社なので、必ず保険金をもらえるという訳ではありません。
でも、もし該当すれば保険会社に保険金を請求しましょう。
ちなみに、経年劣化では保険金はおりません。
必ず修理前に保険金を申請すること
火災保険の申請には、修理前の損壊箇所の写真が必要なので、先に修理をしてはいけません。
先に修理してしまうと、火災保険を申請できなくなってしまいます。
必ず修理前に申請してください。
これ、間違えて大損する人がたまにいます。
保険会社は保険金を出し渋ります
火災保険の申請は、当然保険会社から嫌がられます。
保険会社からしたら、支出ですからね。
保険金の請求をすると、保険会社の人が現地に視察にきます。
そして、何かと文句をつけて保険金を小さくしようとします。
ビルオーナーは火災保険の素人ですから、言いくるめられてしまうケースが多い。
そこで、火災保険の申請をするときは、火災保険申請のプロに相談しましょう。
株式会社Reという会社で、火災保険申請のサポートをしてくれます。
- できるだけたくさん保険金がおりる写真を撮ってくれる
- 保険金がおりやすい申請書を作ってくれる
- 現地にくる保険会社の視察に同席して、保険金がおりるように視察員に説明してくれる
などをやってくれます。
もちろん、プロを使っても保険金が出ないケースもありますが、できるだけ多く保険金をもらいたい人はプロを活用しましょう。
まずは保険金をもらえる可能性があるか、診断してもらうのも良いですね。
【余談】火災保険の保険金は修理に使わなくてもいい
ちなみに、火災保険の保険金は、修理に使わなくてもOKです。
保険金といってますが、あくまでも「見舞金」なので使途は自由です。
例えば、下記のようなことも可能です。
- 火災保険の保険金を、他の修繕部分に回す
- 火災保険の保険金で、旅行に行く
- 解体する前に保険金をもらって、解体費用に充てる
保険金が入ったあと、「ちゃんと修理をしたか?」などの調査はありません。
お金が必要なときは、火災保険からお金をおろせる可能性があるということです。
損壊の度合いによりますが、ビルだと100万円以上もらえるケースもあります。
ただし、同じ損壊箇所で保険金がもらえるのは1回だけなので、注意しましょう。
まとめ【ビルの火災保険を見直すことで、保険料が下がるかも】
この記事をまとめます。
- 多くの損害保険会社を取り扱う保険代理店に相談すると、火災保険料が下がりやすい
- 東京海上・国民共済・都道府県民共済・JA共済には加入しない【加入してるなら変える】
- 地震保険にも加入しておく
- 保険会社は保険金を出し渋るので、プロに相談する
- 火災保険の保険金の使途は自由
長年、何の疑問もなく払ってきた火災保険だけど、これ、高くないかな?
良い機会だから火災保険を見直して、もっと安い保険があれば乗り換えたいな。
というあなたの参考になればうれしいです(^^)
ちなみに、ビルの火災保険について質問・相談がある場合は、当相談センターにご相談いただいてかまいません。
相談料は無料です。
- ちょっと聞きたいことがあるんだけど…
- どこの保険会社が安いの?
- どれくらい保険料が下がるの?
など、お気軽にご相談ください。
当相談センターでは、金融商品の販売は一切おこなっておりません。
純粋に相談したい人のお役に立てれば幸いです。
また、必要があれば信頼できる保険代理店もご紹介します。
あなたのお役に立てば幸いです(^^)